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2 学校へ

ผู้เขียน: あさじなぎ
last update วันที่เผยแพร่: 2025-11-19 12:44:38

 朝食を食べた後、俺たちは学校へと向かう。

 マリアが通う高校と俺が通う大学は同じ敷地内にあるため、毎日一緒に登校している。

 車で送られ、俺たちは学校に着く。

 シエル学院。王族や貴族に最高の教育を、という目的で作られた学校だが、生徒の大半は平民だ。

 貴族は年々減少していて、貴族だけを相手にしていたら儲からないから平民も受け入れているらしい。

 田舎にいた時、マリアは学校に通っていたけど俺は働いていた。でも王族だから、という理由でこの学校に半ば強制的に放り込まれた。

 大学は単位制で、学年はあんまり意味がないらしい。

 希望する教室に属し、取りたい授業を好きにとる。

 学校で俺はおもいきり浮いていた。

 だってずっと行方知れずだった王族の息子で、田舎出身なんて超浮く要素しかねえじゃん?

 国王の甥で王子とは従兄弟になるってわけだが、すげー遠巻きにされている。

 妹は妹でうまくやっているらしいけど、っていうかそもそもこの物語の主人公だもんな、マリアは。

 たぶん攻略対象とされる王子とか騎士見習いとか貴族の子供とかいて、そいつらと仲良くやってんだろうなぁ……

 俺はぼっちなのに。

 広い講義室に入り、俺は真ん中あたりの席に座り教科書を出す。

 知らない文字で書かれているはずなのに、ちゃんと読めるの不思議だな……

 どうやら歴史の講義らしく、教科書には神話の話やら戦争の話が載っている。

 俺は転生したのか……? それとも転移?

 いいや、転移なら姿まで変わらないよな。

 じゃあなんだろう……憑依、かな。

 俺の意識が、ルカに乗り移ったんかな。

 でもなんでだよ?

 全然心当たりがない。

 昨日、俺はバイトの後自分の部屋に帰って寝たはずなのに……

 んで、なんか夜中に揺れたような……?

 うーん、思い出せない。

 悩む俺をよそに、室内はざわめきで包まれている。

 聞こえてくるのは色んな噂話。

 どの貴族が不倫しているだの、どこの誰が可愛いだの誰と誰が付き合ってるとかそんな話ばかりが聞こえてくる。

 他に話題ないのかよ?

「カルファーニャ様だ」

 誰かが呟く声がして、俺は顔を上げて振り返った。

 入り口にいたのは輝く白っぽい金髪に、紫色の瞳の青年。

 毒公爵の異名を持つカルファーニャ公爵家の次男、エドアルド=カルファーニャだ。

 確か、病気か何かで一年くらい休学していたらしく、最近復帰したらしい。

 毒公爵って呼ばれる理由は、暗殺を担う一族だったからとかで、特殊な毒の製法を受け継いでいるかららしい。

 そのせいで、俺とは違う意味で浮いている。

 ちなみに話したことはない。

 一瞬講義室内は静まり返ったけど、すぐにざわめきを取り戻す。

 彼は俺の席のふたつ隣に腰かけて、ショルダーバッグから教科書などを取り出す。

 この人、見覚えがあるな……ゲームのパッケージにいなかったっけ。

 そう思うと気になって俺はちらっと彼を見る。

 エドアルドは教科書を開き、それに目を通していた。

 彼が攻略対象のひとりってことはマリアと関わり持つんだよな……

 でもどうやって……? マリアは高校生。彼は大学生だぞ? どこで接点ができるんだ?

 じっとエドアルドを見ていると、視線に気がついたのかゆっくりと彼がこちらを向く。

 視線が合い、俺は慌てて顔を逸らした。やばいやばい。

 声かけられたらどうしよう……話すことなんてないしな。でも気になるし。

 しばらくするとベルが鳴り響き、教授が入ってくる。

 すると学生たちは、慌てて椅子へと腰掛けた。

 ふたつ講義を終えて、俺は大きく息を吐いて手を上にあげて伸びをする。

 あー、疲れたな。

 お昼の時間かあ。

 お昼は食堂で食べることになるんだけど、俺はぼっちなのでひとりでそこに行くことになる。

 俺はトートバッグに荷物をしまい立ち上がる。

 ふたつ隣の席に座っているエドアルドは、教科書などをバッグにしまっていた。

 彼は立ち上がり、講義室を出て行く。

 俺は慌てて彼の後を追った。

 たくさんの学生たちが食堂に向かって歩いて行く。

 エドアルドは少し背が高いし、髪色が白金と珍しいのですぐに見つけることができた。

 彼は食堂ではなく、外へと向かっていった。

 なんだよ、あいつ。どこ行くんだよ?

 エドアルドは中庭を抜けて人影のない所へ行く。

 そのあとを、俺は見つからないように追いかけた。

 ってなんでこんなことしてるんだよ?

 そう思ったものの今さら引き返せないし……気になる。

 彼は講堂の裏に行き、物置と思しき小さな建物に近づく。そして彼は、

「みー」

 と言った。

 すると小屋から黒い猫が出てきた。どうやら後ろ足を怪我しているみたいで足を引きずっているし、白い包帯が見える。

 エドアルドがその場にしゃがみ込むと、猫はエドアルドの足に顔を摺り寄せた。、猫?

 猫が何で……

 エドアルドは猫が怪我をしている足に触れ、包帯を外すとバッグの中から何かを出して、それを怪我をしている足に塗り込んだ。

 怪我をした猫の世話をしてるのか……?

 毒公爵の異名をもつ彼が何で。

 彼は猫の足に新しい包帯を巻くと、またバッグを開けて今度は皿を取り出す。

 今度は水と餌をあげているらしい。

 エドアルドは猫の頭を撫でながら言った。

「連れて帰れればいいんだけどな」

「え、連れて帰んないの?」

 思わず声を上げてしまい、俺はハッとする。

 エドアルドはこちらを振り返り、そしてゆっくりと立ち上がって言った。

「誰だ、お前は」

 やべえ。

 俺はドキドキしながら物陰から出てエドアルドに歩み寄る。

 彼はじっと、俺を睨み付けている。

「俺は……ルカ。ルカ……アラミラ」

 そうだ、俺、もう名字がパルッツィじゃないんだ。だから俺は一瞬悩み、そして王家の名字を名乗る。

 そのせいかエドアルドの表情が変わった。

 睨みはしてこなくなったけど、警戒の色はとけない。

「ルカ……あぁ、失踪した殿下の」

 なんて呟く。俺の話、もしかして結構知られてんのか?

「俺はエドアルド。エドアルド=カルファーニャ。公爵家の次男だ」

「あぁ。知ってる。毒公爵の」

 そう俺が言うと、彼はふっと笑った。

「あぁそうだ。それで王家の貴方が俺に何の用だ?」

 何の用って言われると困る。

 あんたが攻略対象なのが気になったから。なんて言えない。

「えーと、なんか気になった……から。でさ、その猫、どうしたの?」

「一昨日、この近くで怪我をしているのを見つけて。それで治療をしている」

 あぁ、そういうことなのか。

 いいとこあるじゃん。

「連れ帰ればいいのになんで」

「野良猫が人になつくわけないだろう」

「どう見てもあんたにになついているように見えるけど……?」

 黒猫は餌と水に満足したのか、今エドアルドの足に纏わりついている。

 それに気が付いたエドアルドは、驚いた顔をして足元を見た。

「連れて帰ればいいじゃないか」

 俺の言葉に、彼は迷ったような顔をする。

「いや……でも……さすがに猫を連れ帰ったら……いや……」

 なんて呟いている。

「……飼えばいいじゃん」

「俺が学校行っている間、この子をどうしろと?」

 あ……そうか。

 いいや、公爵家なんだから召使がいるだろ? 面倒見てもらえばいいじゃないか。

「侍女とかに見てもらえばいいじゃないの?」

「俺が拾っていったのに人に面倒みさせられるわけないだろう?」

 真面目か?

 毒の公爵家とか言われているイメージが崩れていくんだけど。

「でもこんなところに置いとくより、家に連れて行った方が安心じゃねえの? だって、どこかに行っちゃうかもだしそれに、今度は怪我じゃなくて死ぬかもしれないし……」

 そう俺が言うと、エドアルドはハッとした顔をする。

 そして、その場に膝をつき鳴き声を上げる猫の頭を撫でた。

「確かに怪我をしたことを考えたら、次も無事とは限らないな」

「そう、思うけど……」

 彼は意を決したのか、立ち上がり空になった紙皿を手にして、それをバッグにしまう。そして猫を抱え上げた。

「家に閉じ込めるのは可哀そうかとも思ったんだけれど」

「いやー、人の家で飼う方がいいって。外だと死ぬリスク高いし」

 正直どちらが正しいのか俺にはよくわかんないけど、人の家に住む方が幸せじゃないかって思う。こんだけ懐いてんだし、しかも餌をあげているんじゃあ、怪我が治った後、可哀そうなことになるんじゃないだろうかって思う。

「そうだな」

 と言い、彼は歩き出す。

「あれ、帰るの?」

「あぁ。俺は今日の講義はもうないから」

「そうなんだ。じゃあまた明日」

 エドアルドの背中にそう声をかけると、彼は立ち止まりこちらをゆっくりと振り返る。そして、不思議そうな顔をして言った。

「明日……?」

「あぁ。だって、明日も来るだろ? 学校」

 そう俺が言うと、彼は小さく頷く。

「あぁ、そうだな。じゃあ、明日」

 そう答えてエドアルドは歩き出した。

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