LOGIN朝食を食べた後、俺たちは学校へと向かう。
マリアが通う高校と俺が通う大学は同じ敷地内にあるため、毎日一緒に登校している。
車で送られ、俺たちは学校に着く。
シエル学院。王族や貴族に最高の教育を、という目的で作られた学校だが、生徒の大半は平民だ。
貴族は年々減少していて、貴族だけを相手にしていたら儲からないから平民も受け入れているらしい。
田舎にいた時、マリアは学校に通っていたけど俺は働いていた。でも王族だから、という理由でこの学校に半ば強制的に放り込まれた。
大学は単位制で、学年はあんまり意味がないらしい。
希望する教室に属し、取りたい授業を好きにとる。
学校で俺はおもいきり浮いていた。
だってずっと行方知れずだった王族の息子で、田舎出身なんて超浮く要素しかねえじゃん?
国王の甥で王子とは従兄弟になるってわけだが、すげー遠巻きにされている。
妹は妹でうまくやっているらしいけど、っていうかそもそもこの物語の主人公だもんな、マリアは。
たぶん攻略対象とされる王子とか騎士見習いとか貴族の子供とかいて、そいつらと仲良くやってんだろうなぁ……
俺はぼっちなのに。
広い講義室に入り、俺は真ん中あたりの席に座り教科書を出す。
知らない文字で書かれているはずなのに、ちゃんと読めるの不思議だな……
どうやら歴史の講義らしく、教科書には神話の話やら戦争の話が載っている。
俺は転生したのか……? それとも転移?
いいや、転移なら姿まで変わらないよな。
じゃあなんだろう……憑依、かな。
俺の意識が、ルカに乗り移ったんかな。
でもなんでだよ?
全然心当たりがない。
昨日、俺はバイトの後自分の部屋に帰って寝たはずなのに……
んで、なんか夜中に揺れたような……?
うーん、思い出せない。
悩む俺をよそに、室内はざわめきで包まれている。
聞こえてくるのは色んな噂話。
どの貴族が不倫しているだの、どこの誰が可愛いだの誰と誰が付き合ってるとかそんな話ばかりが聞こえてくる。
他に話題ないのかよ?
「カルファーニャ様だ」
誰かが呟く声がして、俺は顔を上げて振り返った。
入り口にいたのは輝く白っぽい金髪に、紫色の瞳の青年。
毒公爵の異名を持つカルファーニャ公爵家の次男、エドアルド=カルファーニャだ。
確か、病気か何かで一年くらい休学していたらしく、最近復帰したらしい。
毒公爵って呼ばれる理由は、暗殺を担う一族だったからとかで、特殊な毒の製法を受け継いでいるかららしい。
そのせいで、俺とは違う意味で浮いている。
ちなみに話したことはない。
一瞬講義室内は静まり返ったけど、すぐにざわめきを取り戻す。
彼は俺の席のふたつ隣に腰かけて、ショルダーバッグから教科書などを取り出す。
この人、見覚えがあるな……ゲームのパッケージにいなかったっけ。
そう思うと気になって俺はちらっと彼を見る。
エドアルドは教科書を開き、それに目を通していた。
彼が攻略対象のひとりってことはマリアと関わり持つんだよな……
でもどうやって……? マリアは高校生。彼は大学生だぞ? どこで接点ができるんだ?
じっとエドアルドを見ていると、視線に気がついたのかゆっくりと彼がこちらを向く。
視線が合い、俺は慌てて顔を逸らした。やばいやばい。
声かけられたらどうしよう……話すことなんてないしな。でも気になるし。
しばらくするとベルが鳴り響き、教授が入ってくる。
すると学生たちは、慌てて椅子へと腰掛けた。
ふたつ講義を終えて、俺は大きく息を吐いて手を上にあげて伸びをする。
あー、疲れたな。
お昼の時間かあ。
お昼は食堂で食べることになるんだけど、俺はぼっちなのでひとりでそこに行くことになる。
俺はトートバッグに荷物をしまい立ち上がる。
ふたつ隣の席に座っているエドアルドは、教科書などをバッグにしまっていた。
彼は立ち上がり、講義室を出て行く。
俺は慌てて彼の後を追った。
たくさんの学生たちが食堂に向かって歩いて行く。
エドアルドは少し背が高いし、髪色が白金と珍しいのですぐに見つけることができた。
彼は食堂ではなく、外へと向かっていった。
なんだよ、あいつ。どこ行くんだよ?
エドアルドは中庭を抜けて人影のない所へ行く。
そのあとを、俺は見つからないように追いかけた。
ってなんでこんなことしてるんだよ?
そう思ったものの今さら引き返せないし……気になる。
彼は講堂の裏に行き、物置と思しき小さな建物に近づく。そして彼は、
「みー」
と言った。
すると小屋から黒い猫が出てきた。どうやら後ろ足を怪我しているみたいで足を引きずっているし、白い包帯が見える。
エドアルドがその場にしゃがみ込むと、猫はエドアルドの足に顔を摺り寄せた。、猫?
猫が何で……
エドアルドは猫が怪我をしている足に触れ、包帯を外すとバッグの中から何かを出して、それを怪我をしている足に塗り込んだ。
怪我をした猫の世話をしてるのか……?
毒公爵の異名をもつ彼が何で。
彼は猫の足に新しい包帯を巻くと、またバッグを開けて今度は皿を取り出す。
今度は水と餌をあげているらしい。
エドアルドは猫の頭を撫でながら言った。
「連れて帰れればいいんだけどな」
「え、連れて帰んないの?」
思わず声を上げてしまい、俺はハッとする。
エドアルドはこちらを振り返り、そしてゆっくりと立ち上がって言った。
「誰だ、お前は」
やべえ。
俺はドキドキしながら物陰から出てエドアルドに歩み寄る。
彼はじっと、俺を睨み付けている。
「俺は……ルカ。ルカ……アラミラ」
そうだ、俺、もう名字がパルッツィじゃないんだ。だから俺は一瞬悩み、そして王家の名字を名乗る。
そのせいかエドアルドの表情が変わった。
睨みはしてこなくなったけど、警戒の色はとけない。
「ルカ……あぁ、失踪した殿下の」
なんて呟く。俺の話、もしかして結構知られてんのか?
「俺はエドアルド。エドアルド=カルファーニャ。公爵家の次男だ」
「あぁ。知ってる。毒公爵の」
そう俺が言うと、彼はふっと笑った。
「あぁそうだ。それで王家の貴方が俺に何の用だ?」
何の用って言われると困る。
あんたが攻略対象なのが気になったから。なんて言えない。
「えーと、なんか気になった……から。でさ、その猫、どうしたの?」
「一昨日、この近くで怪我をしているのを見つけて。それで治療をしている」
あぁ、そういうことなのか。
いいとこあるじゃん。
「連れ帰ればいいのになんで」
「野良猫が人になつくわけないだろう」
「どう見てもあんたにになついているように見えるけど……?」
黒猫は餌と水に満足したのか、今エドアルドの足に纏わりついている。
それに気が付いたエドアルドは、驚いた顔をして足元を見た。
「連れて帰ればいいじゃないか」
俺の言葉に、彼は迷ったような顔をする。
「いや……でも……さすがに猫を連れ帰ったら……いや……」
なんて呟いている。
「……飼えばいいじゃん」
「俺が学校行っている間、この子をどうしろと?」
あ……そうか。
いいや、公爵家なんだから召使がいるだろ? 面倒見てもらえばいいじゃないか。
「侍女とかに見てもらえばいいじゃないの?」
「俺が拾っていったのに人に面倒みさせられるわけないだろう?」
真面目か?
毒の公爵家とか言われているイメージが崩れていくんだけど。
「でもこんなところに置いとくより、家に連れて行った方が安心じゃねえの? だって、どこかに行っちゃうかもだしそれに、今度は怪我じゃなくて死ぬかもしれないし……」
そう俺が言うと、エドアルドはハッとした顔をする。
そして、その場に膝をつき鳴き声を上げる猫の頭を撫でた。
「確かに怪我をしたことを考えたら、次も無事とは限らないな」
「そう、思うけど……」
彼は意を決したのか、立ち上がり空になった紙皿を手にして、それをバッグにしまう。そして猫を抱え上げた。
「家に閉じ込めるのは可哀そうかとも思ったんだけれど」
「いやー、人の家で飼う方がいいって。外だと死ぬリスク高いし」
正直どちらが正しいのか俺にはよくわかんないけど、人の家に住む方が幸せじゃないかって思う。こんだけ懐いてんだし、しかも餌をあげているんじゃあ、怪我が治った後、可哀そうなことになるんじゃないだろうかって思う。
「そうだな」
と言い、彼は歩き出す。
「あれ、帰るの?」
「あぁ。俺は今日の講義はもうないから」
「そうなんだ。じゃあまた明日」
エドアルドの背中にそう声をかけると、彼は立ち止まりこちらをゆっくりと振り返る。そして、不思議そうな顔をして言った。
「明日……?」
「あぁ。だって、明日も来るだろ? 学校」
そう俺が言うと、彼は小さく頷く。
「あぁ、そうだな。じゃあ、明日」
そう答えてエドアルドは歩き出した。
ミレーヌさんが帰り、別室で待っているマリアと合流する。 マリアは俺の顔を見るなりわくわく、というような顔で言った。「ねえねえ、ミレーヌ、どうだった?」「え? あぁいい子だね、ミレーヌさん」「でしょ?」 って言いながら、マリアはずい、と俺に近づいてくる。ちょっとその勢いに驚いて俺は思わず半歩下がった。 マリア、なんか嬉しそうなんだけど、お前が喜ぶような結果にはならねえと思うぞ? 俺がたじろいでいると、マリアは瞬時に真顔になり顎に手を当てて首を傾げた。「あ、でも付き合うとかお話すすむと複雑かも」 思っても見ない言葉に俺は首を傾げてマリアに尋ねた。「なんで?」「だって、ミレーヌは友だちだし。お兄ちゃんとられる気がして……」 と、消え入るような声で答える。なんだか気恥ずかしそうだ。 マリアは小さく首を傾げてはにかみ言った。「だってふたりだけの兄妹でしょ? だからさ」 そして小さく舌を出して首を横に振る。 あぁ、そういう事かぁ。それはちょっとわかる。そんな嫉妬をする妹がなんだか愛らしくって俺は心が温かくなる。「ごめんごめん、変なこと言って。早く帰りましょう? 私おなかすいたー」 言いながらマリアはくるり、と振り返る。 俺はそんなマリアの隣に立って言った。「そうだな。帰ったらおやつ食べようか」「うん。今日のおやつ、何があるかしら?」「マリアはおやつ、何が好き? 俺、ティラミスけっこう好きなんだけど」「私マカロン好きかな。たまにしか出ないけど」 ってそんな話をしながら俺たちは王宮を後にした。 その翌日。 俺は今日も学校である。 もうすぐ試験だから、ちょっと忙しい。 レポートの課題やんねえとだし、試験の準備で調べ物しないとだし。 昨日の見合いの結果についてはまだ何も言われていない。 国王陛下にはどうだったか聞かれたけど、曖昧にしか答えられなかったんだよな。 断らないといけないんだけどなんか気まずくって断れていない。そんな自分がちょっと嫌だった。 俺、こんなに優柔不断だったかなぁ。 おかげでエドと顔を合わせるの、きまずいんだけどな。 俺は今日、二限目から講義だけど試験の準備で図書館に用があるから早めに登校した。だからまだエドと顔を合わせていない。 特になんか約束してるわけじゃねえから会うのは講義の時だろうなぁ。
その日がやってきた。 奇しくも俺の誕生日の翌日に設定されたその見合いは、マリアと同じように王宮で行われることになった。 着慣れないスーツを着て、マリアも一緒に足取り重く王宮へと向かう。 大してマリアは楽しそうだ。「ねえお兄……様、ミレーヌはいい子だよ」 って俺に言ってくるけど、俺は苦笑を返すしかなかった。 見合いの場に現れたミレーヌさんは、制服とはうってかわってクリーム色ドレスをまとっていた。 そして太陽みたいに笑い、彼女は言った。「ルカ様、お会いできてうれしいです」「あ、み、ミレーヌさん、ごきげんよう」 俺はひきつった笑顔で答えた。 親や陛下を交えてやり取りをしたあと、俺たちはふたりきりにさせられてしまう。 緊張で早鐘を打つ心臓。 ふたりきりにされて、何をしゃべればいいんだ?「えーと、ミレーヌさん」「はい」 頬を赤らめて微笑むミレーヌさん。 なんか向けられる好意が怖い。 皆こんな試練、乗り越えてるのかよ? 俺には合わねえよ。 そう思いつつ、俺は外に目を向けて言った。「あの、庭、歩きませんか? 今日はいい天気ですし、ここの庭、よく手入れされていて綺麗だから」 そんな俺の提案に、彼女は大きく頷いた。 俺は彼女を連れて、見合いの部屋の大きな窓から外に出る。 穏やかな風が吹いて心地いい。 辺りに咲く花。バラにキキョウ、ユリの花。色んな花が咲いている。 エドが教えてくれるから、俺、植物にはちょっとだけ詳しくなっていた。「さすが王宮のお庭、ですね。とても綺麗にされていて」 と言い、ミレーヌさんは笑う。 確かにいい子そうだし可愛い。 だから心が痛くなる。俺にはエドがいるのに、こんな茶番に付き合わなくちゃいけないなんて。「ルカ様は大学を卒業されたらどうされるんですか?」「え? あー……」 どうするか、なんて何も考えていない。それに話もしていなかった。 エドと一緒にいる方法、何かないかって考えてるだけだしな…… 考えても何にも思いつかない。「将来か……そうですね。まだ自分が何者なのか、何をしたいのかってよくわからなくって。あの、ミレーヌさんは?」 肩をすくめて尋ねると、ミレーヌさんはあはは、と笑う。「私も未来のことはあまり考えてないですが、そうですね……仕事もしてみたいですし、お料理もしたいし、学校には
朝の散歩をして、俺たちはホテルに戻る。 朝ごはんはパンにソーセージ、卵料理などだ。それに魚料理もある。 どれもおいしかったな。 うきうきと部屋に戻り、俺はベッドに横たわる。「あー、すげー喰った」 そう声に出して、俺は大きく息を吐いた。 昨日の夜、エドとたくさん繋がったせいか、ちょっと身体、怠いんだよな。ナカに入っている感覚、まだあるし。 「ルカ」「おわぁ!」 うつ伏せで寝る俺に、エドが覆いかぶさってくる。正直、ちょっと重い。 俺は身をよじって言った。「ちょ……エド? あっ」 エドは俺の首に顔を埋めてそこに口づけを落としてくる。 すげーくすぐったい。しかも舐めてくるし。「エド、朝からやりすぎ……あぁ!」 首を吸われ、俺は思わず声を上げた。くすぐったいし、気持ちいい。「んー……だって、首見えたらキスしたくなっちゃって。なかなかこういう時間、作れないしね」 と言い、エドは俺の首をぺろぺろと舐めた。 確かに、お互い実家だし、俺は王宮の離れに住んでいるし。家じゃあなかなかこんな風に甘い時間、すごせねえもんな。 外でヤるわけにいかないし、学校はもってのほかだし。「だからもっとルカに触りたい。全部俺のモノだって、印つけたい」 余裕のない声で言い、エドは俺の首に口づけていった。「んン……あぁ……」 俺の声、どんどん甘くなっていく。 エドは俺を仰向けにさせると、シャツを捲って胸にも口づけを落とした。 「エド……あン」「あぁ、ルカ。すごい、昨日の痕がたくさん残ってるよ。もっと痕、つけてあげるね」 嬉しげに言って、エドは俺の肌にたくさんの口づけを落とした。 結局、ホテルをでるちょっと前まで俺たちは甘い時間を過ごし、帰る時間がやってくる。「あーあ、もう帰る時間か」 残念そうに言い、エドは息をつく。 俺は正直物足りなくなってるんだけど、さすがにいまからエドとセックスするわけにはいかねえしな。 そう自分に言い聞かせて俺は、帰りの支度をする。「ルカ」「ちょ……」 背中から抱きしめられたかと思うと、首に何かかけられる。 なんだろう。 エドは俺に抱き着いたまま、耳元で言った。「ずっとルカは俺のものだよ」 そう甘い声で告げ、エドはすっと離れていく。「エド……って、あれ?」 振り返ってエドを見ながら、俺は首に触れる
そのあともエドは俺を抱いてくれて、ナカにも出してくれた。 穢されて、汚されて、嫌だって思うよりも嬉しくって俺は悦びで胸がいっぱいになっていた。 中だしされたのを感じながら、俺はうっとりと声を漏らす。「あぁ……ナカ、あっついぃ」「ナカにでたのわかるの?」「わかる、エドのでいっぱい」 俺が答えると、エドは俺の腹をゆっくりと撫でた。「そうだね、ここに俺の、まだ入ってるよ」 目を細めて笑い、エドはそこを撫でまわす。奥、こじ開けられてそこに出されたからたぶんお腹の中、タプタプになってる。 「ルカのその姿、見てるとゾクゾクしてくるよ」 そう告げてエドは繋がったまま俺に覆いかぶさり、唇を重ねてきた。 エドの好きなように口の中、蹂躙されて、舌、甘噛みされて気持ちいい。 そのあと、エドは魔法で汚れたシーツとかきれいにして、またふたりでお風呂に入って。そこでも俺たちは求めあって繋がった。 その日の夜、俺は変な夢を見た。 ゲーム画面のなか、ヒロインであるマリアが誰かに告白されている。あれ誰だろう。『やったー! マルセル殿下だー』 って妹が喜んでるのが聞こえてくる。 あれ妹? 妹はマリアだけなはずなのに。 そう思って俺はハッとする。これ、そうか夢か。妹の髪の毛が黒いし。 俺、こんな場面見た記憶ないけどな。 妹はエンディング画面見ながら嬉しそうだった。『殿下ってヒロインと従兄じゃねえの?』 そう俺が言うと、妹は強い口調で言いかえしてくる。『従兄弟でもいいの! だってかっこいいじゃない。先生もよかったけど、ちょっと年上すぎるのよね。次はエドアルド狙うんだー』 エドアルドって名前を聞いてびっくりして、そこで俺は目を覚ました。 室内はカーテンが閉じられていて薄暗い。 でも目の前にあるエドの顔はすぐにわかった。まだエドは眠っているみたいで、目を閉じて寝息を立てている。 エドアルドも攻略対象、だもんな。でも。 俺はエドにしがみ付く。 エドは俺のものだ。たとえ妹でも渡したくない。「……ルカ……?」 寝ぼけた声が聞こえたかと思うと、エドが俺の事、抱きしめてくれる。 俺もエドも裸なんだけど、すっげー温かい。「エド……大好き」 言いながら俺はエドの胸に顔を埋める。「ルカ、そんなことされたらまたしたくなる」 そう言ったかと思うと、エド
エドのペニスがゆっくりと中に入ってくるのを感じ、俺は大きく息を吐く。「あぁ……」「久しぶりだとナカ、きついね」「ひ、あ……そこ、気持ちいい」 先端が前立腺を押しつぶすように入ってきて、奥へと到達したのがわかる。 「奥までついたよ、ルカ。わかる?」「わ……わかる、エド、奥気持ちいい!」 声を上げて俺は自分から腰を振った。 するとグチュグチュって音がして、ナカを抉られてすっげーイイ。エドが動くとそこからビリビリって快楽が生まれて背中を這い上がっていく。 腰揺れちゃう。身体動かすと、シーツで乳首が擦れてそれも気持ちいい。 エドは浅いところから奥まで一気に貫いて、俺の身体がビクン、って大きく震えた。「ルカのナカ、何回抱いてもきついよね」「ひ、あ、あ、あ」 そうなのかな、全然俺には分かんねえけど、ナカがエドのでいっぱいっていうのはわかる。 エドの動きに合わせて腰だけじゃなくってナカまで動いてるみたいだ。 もうイきたい。俺のペニス、パンパンになってて熱が中でうねってる。 それを察したのかエドが無茶なことを言い出す。「ねえルカ。出さないでイってね。ほら、練習したでしょ」「え、あ……そんな、う、あぁ!」 確かに、何回かエドにペニスをリボンで縛られて精液出さないでイく練習したけど、リボンなしじゃあシたことない。 そんなのできるのかよ? だめだ。マグマみたいに今にも精液、噴き出しそうだ。「う、あ、あ、あ」 出さないでってどうしたらいいんだよ。わかんねえよ。「もし出したらお仕置きするかも。ルカにとってはそのほうがいいかもだけど」「え、あぁ!」 お仕置きってなんだろう。そう思ったらビクビクってペニスが震えて、びゅうっと精液が飛び出してしまった。「あぁ……」 やばい、出ちゃった。一度射精が始まったら止められない。 エドは俺の腰を掴んだまま、笑いを含んだ声で言った。「もうイっちゃったの? 早すぎるよ、ルカ」「だってぇ……エドのペニス気持ち良すぎるからぁ……」 言いながら俺は腰をみだらに揺らす。 お仕置きって何かな。もっと俺、ナカ抉って気持ちよくなりたい。 エドは一度俺のナカから引き抜くと、背中をつーっと指先で撫でた。「じゃあお仕置き、しないとね」 その言葉に俺の心臓は大きな音をたてた。 エドは俺に仰向けで寝転がるよ
お風呂の中でたくさん甘い時間を過ごした後、俺たちは部屋に戻る。 ベッドに仰向けで横たわる俺に覆いかぶさったエドは、俺に口づけて熱い視線を向けた。「愛してるよ、ルカ」「エド、俺も大好き」 甘い声で答えて、俺はエドの首に腕を絡めてキスをねだった。 唇が重なって、どちらからともなく舌を出す。 びちゃり、と絡まる唾液の音に俺はもっと欲しくなってきてしまう。「エド……エド……」 キスの合間に名前を呼ぶと、エドは俺と舌を絡めながらぷっくりとぷっくりと膨らんでいる胸に触れた。 するとそこからビリビリって電気みたいな甘い痺れがひろがる。すぐに俺の身体は反応をして、ペニスが脈打っているような気がした。 あぁ、気持ちいい。「ンあ……エド……エド……」 唇が離れて、エドは俺の首に顔を埋めてそこをぺろぺろって舐めた。「ひ、あっ」 俺は力を抜いて、エドに与えられる快楽に身をゆだねる。 さっきお風呂に入る時、鏡を見たけど俺の身体、キスマークですごいことになっていた。 本当に刻印みたいで、ちょっと驚いたけど嬉しかった。俺、超エドに愛されているんだってわかって嬉しかったから。 エドはキスマークの上にさらなる痕をつけるように口づけてくれる。 チュウって音が聞こえてきて、俺は思わず腰を浮かせた。「あ……エド、もっとちょーだい?」「うん、いっぱい愛してあげる。だってルカの誕生日だもんね」 笑いを含んだ声で言って、エドは俺の身体にキスの雨を降らせた。 ぷっくりと膨らんだ乳首を摘ままれると、ビリビリと快楽がそこから全身に走っていく。「胸、きもちいい」「ここにピアス、つけられそうだよね。あぁ、いいなぁ。想像したらゾクゾクしてきた」 嬉しそうに言うエド。乳首にピアス? ピアスってこの国にもあるんだ。 想像してみたけど卑猥すぎる。乳首にピアスつけて……それ引っ張られたらどうなるんだろ。 やばい、考えてたら身体がもっと熱くなってくる。 腰を揺らすと、エドは面白そうに言った。「あれ、何を考えてるの?」「う、あ……ピアス、つけられてその……」 そこで俺は言い淀んで目をそらしてしまう。 するとエドは、俺の乳首をくにくにと指でつまんで言った。「そんなこと考えてるん? ルカはすごいエッチだね」「ひ、あ……そ、そんなことな……あぁ!」 乳首をぎゅって
教授がやってきて講義が始まる。 俺の前にエドアルドが座っているからどうしても視界に入って、なんだか落ち着かなかった。 王太子ならエドアルドのことをなんか知ってるかな。 ルカの知識の中に、エドアルドの事は何もない。だから今まで接点何にもないんだろうな。 毒公爵だろ? なんでマリアと接点もつんだろうか。 俺はエドアルドの頭を見つめ、頬杖をついて首を傾げた。 講義が終わり、俺は教科書などをバッグにしまう。 なんか前が気になってあんまり集中できなかったなぁ…… そう思いながら立ち上がると、エドアルドが声をかけてきた。「ルカ」 名前を呼ばれて、ビクッとしつつ俺は彼の方を見る。
翌日。 今、アラミラ王国はいわゆる夏にあたるらしくあと三週間もすると夏休みになるそうだ。 その前に前期の試験がある。 ってことは、試験に向けた課題とか出されるんだよな……そう思うと気が重い。 ここゲームの中なんだろ? なんでゲームでも課題に苦しむことになるんだよ。 俺は今日も妹のマリアと一緒に車で登校する。 マリアは制服があり、セーラー服みたいな服を着ているけど、大学生である俺には制服がない。とはいえ服装を考えるのが面倒だから、俺は黒のスラックスに白の半そでシャツ、ベストを着て大学に行っていた。 「……それでね、最近殿下とお話しする機会が増えたの」 学校に
昼食を終えて、まだ休み時間が三十分残っているということで、俺たちは図書館に行くことにした。 図書館は三階建てでかなりでかい。 中に入ると三階まで吹き抜けになっていて、天井には天使や神々の絵が描かれている。 床から天井までびっしり詰まった蔵書たち。オレンジ色の淡い光がところどころにともり、優しく館内を照らしだす。 点在するテーブルには、それなりに学生がいて黙々と本を読んだりノートを取っている。 ここにはカフェがあり、借りた本を持ち込んで読むこともできるから俺はよくそこを利用していた。 ……だから俺、エドアルドを見た記憶ないのかも。だって、本を借りたらカフェに直行だもんな。 俺た
俺は笑顔で手を振り、エドアルドに近付く。 「ごめん、待った?」「あ、いいや」 そう答えてエドアルドはぎこちなく笑い首を横に振る。 「じゃあ行こうぜ」 と言い、俺は彼に手を伸ばした。 するとエドアルドは戸惑ったような顔になる。 って、なんで俺、手なんて出してんだ? 自分でも驚いてしまい、俺は出した手を引っ込めて、食堂の入り口を指差した。 「あ、あぁ」 ぎこちなくエドアルドは頷き、俺たちは食堂へと向かって歩き出した。 食堂は、ショッピングモールのフードコートみたいに和食や洋食などで分かれていて、事前に食券を買うスタイルだ。 明らかにファンタジーな世界なのに、こ